特急形電車車両一覧
JR-HJR-EJR-CJR-WJR-SJR-Q
形式 主な運用地区 特  徴
E001 東日本  JR東日本の「TRAIN SUITE 四季島」専用車。電化・非電化、電化方式の区別なく走行が可能。
183
   近郊型113系と同じMT54電動機を搭載した直流特急電車の代表型。基本番台が房総特急で活躍していたがE257系投入で定期特急からは撤退。信越線での快速運転や首都圏の臨時列車として運用されている。
 また、485・489系改造の800番台が北近畿地区(「北近畿」、「はしだて」など)にて運用されてきたが2013年ダイヤ改正で引退。
185
 近郊形117系に準じた構造の特急車両。特急車両でありながら通勤輸送にも対応させるため、2ドアで扉の幅が広いのが特徴。「踊り子」や、群馬・栃木地区の在来線特急にて運用。リニューアル車も登場している。
 北関東地区は2014年ダイヤ改正で651系に置き換え。南関東地区も2021年改正で定期運用からは撤退。
189
   183系を基本としながら耐寒耐雪装備、「横軽」協調運転用の装備がなされていた車両。長野新幹線開業後は一部が廃車されたほか、快速運用や波動輸送に転用されるなどしている。
251
 走行システムは近郊形211系を基本とし、観光色を強めた構造・デザインの特急車両。ハイデッカー仕様で「スーパービュー踊り子」などで運用されてきた。これまで急行型が主に使っていた十位「5」を特急形が使用するようになったのもこの系列から。リニューアル車も登場したが、E261系の新製導入、E257系転属に伴い2021年運用離脱。
253
日光地区  京浜地区と成田空港を結ぶ「成田エクスプレス」専用車両。251系と同じ走行システムを持つが、内装は空港輸送に徹した。02年、武蔵野線205系のVVVF改造にともなう捻出機器を流用し、200番台編成を追加投入。
 E259系投入で順次廃車されたが、200番台は1000番台となり「日光・きぬがわ」用に転用。
255
房総地区  253系と同じ車体断面を持つがこちらはVVVFインバータ制御車両。「BOSO VIEW EXPRESS」の愛称を持ち、「ビューわかしお」「ビューさざなみ」として運用。現在は「しおさい」運用が中心。
E257
中央東線
伊豆方面
 183系「あずさ」、「かいじ」の置き換え用として投入された車両。E653系をベースにしたアルミ車体にVVVFインバータ搭載。2001年12月改正で登場、02年に中央東線、05年度には房総地区の183系を一気に置き換えた。
 中央東線がE353系に統一されたことを受けて、伊豆方面の185系・251系を置き換え。
E259
成田空港連絡  253系の後継を兼ねて2009年度から投入された新型車両。E653系やE257系をベースにしたアルミ車体を持ち、アクティブサスペンションの投入など乗り心地向上を図る。
E261 伊豆方面  踊り子のハイグレード車両「サフィール踊り子」専用車両。
271 関西空港連絡  JR西日本が旺盛なインバウンド需要に対応するため、281系への増結目的を中心に導入したが、導入した途端に新型コロナが発生し長期間運用がなくなってしまった悲運の車両。
281
関西空港連絡  京都・米原〜関西空港を結ぶ関空特急「はるか」専用車。走行システムは関空快速223系0番台や通勤形207系と同じだが、N'EX同様、空港輸送に徹した内装となっている。
283
南紀地区  京阪地区と南紀を結ぶ「オーシャンアロー」車両。近郊形223系1000番台に準じた走行システムとJR西日本初の制御振り子機能を搭載。展望ラウンジの設置、シティホテルを思わせる内装など観光特急らしさを演出。
285
寝台特急  東京−出雲市・高松を結ぶサンライズエクスプレス。223系1000番台を基本とした走行システムを持った寝台電車特急として、寝台特急の復権をかけて投入された。基本番台がJR西日本所属、3000番台がJR東海所属で、共通運用されている。
287
北近畿
南紀
 北近畿地区の183系、南紀地区の381系の置き換えを図る目的で新造。2011年3月改正で北近畿改め「こうのとり」でデビュー。2012年3月から6月にかけて「くろしお」381系の一部を置き換え。
289
北近畿
南紀
 15年3月改正で運用を離脱した「しらさぎ」用の683系を直流区間専用に改造。2015年夏から順次投入され、関西の381系は全廃。
E351
 制御振り子を搭載した「スーパーあずさ」専用車両。VVVFインバータを搭載。卵形の断面の車体が特徴。
 E353系導入により2018年度内に引退。
E353 中央東線  E351系置換えとして投入された。空気ばね式の車体傾斜機構を有する。
371
 JR東海が1編成のみ持っている編成。小田急との共通運用を組む特急「あさぎり」や静岡地区のホームライナーとして運用していたが「あさぎり」廃止で定期運用離脱。
373
東海地区  JR東海に在籍する軽快特急車両。2ドアで、デッキと客室との間には扉はない。1M2Tの3連を基本とするVVVFインバータ車両。「伊那路」、「ふじかわ」としてだけではなく、ホームライナーや普通列車としても運用。
381
(くろしお)
381
(その他)

岡山地区  国鉄初の振り子車両。かつて運転されていた中央西線「しなの」が383系に置き換わり、長らく「くろしお」「やくも」で運転されてきたが、「くろしお」への287系投入に伴い一部が北近畿地区へ一時的に移るも289系増備で関西地区での定期運用は終了。
383
中央西線  「ワイドビューしなの」用。制御振り子だけではなく操舵台車も装備、名古屋−長野間の所要時分を大幅に短縮した。意外にもJR東海初のVVVFインバータ制御車両。
485(東)
485(西)
485(九)
  特急形車両の代表格。交直流車両のため全国各地へ配属された。走行システムは近郊形113系、415系などとほぼ同じ。183系は485系の直流専用バージョン。新型車両の投入などで現在はジョイフルトレインに限られる。
489
   485系に「横軽」協調運転用の装備を搭載した系列。長野新幹線開業後も臨時「はくたか」、急行「能登」などで運用されたが現在は運用を離脱。
583
 かつては寝台特急電車の代表格として君臨していたが、現在は静かに余生を過ごすのみ。
651
北関東地区  「スーパーひたち」専用車。「タキシードボディ」と呼ばれる真っ白で直線的な車体が特徴。交直流車両ではじめて界磁制御を実現。JR東日本移行後初めての新型特急車両。2013年ダイヤ改正で引退するも、E657系の改造工事のリリーフとして1往復限りで一時的に復活。2014年3月改正で北関東地区での運用を開始。
E653
羽越
信越
 「フレッシュひたち」用の車両。VVVFインバータ制御のオールモノクラス編成。98年12月改正ですべての485系ひたちがE653系に置き換わったが、13年ダイヤ改正で運用離脱。順次、羽越地区に転属し、「いなほ」での運用開始。15年3月改正では信越本線の「しらゆき」にも。
E655 東日本全域  お召し列車としての運用も考慮された全車両グリーン車のハイグレード編成。非電化区間への乗り入れも考慮されており、ジョイフルトレインとしての利用も可能。
E657
常磐地区  651系の置き換えとして2011年度に投入。ゆくゆくは651系が運用離脱し、E653系がいわき−仙台間等に移籍する計画だったが震災の影響もあり、まずは2013年改正でE657系でスーパーひたち・フレッシュひたちを統一した。
681
北陸地区  北陸本線「サンダーバード」・北越急行直通「はくたか」用として登場。北越急行内160キロ運転に対応。
 「はくたか」の約半数には2000番台簡易気密構造車「ホワイトウイング」編成(JR西日本)、「スノーラビットエクスプレス(SRE)」編成(北越急行)が投入されていた。「はくたか」廃止後は「しらさぎ」へ転用。
683
北陸地区  681系のマイナーチェンジ車両。2001年3月改正でスーパー雷鳥をサンダーバードに置き換えた。JR西日本の在来線車両初のアルミ車体を持つ。03年春には「しらざぎ」用の2000番台、08年には「雷鳥」置き換え用の4000番台が登場。
 15年3月改正からしらさぎへ681系が回ってきたことにより、2000番代を289系に転用。
E751
東北地区  00年3月改正で投入された。E653系とほぼ同じ外観を持ち、E653系の交流専用版、といったところ。現在は「つがる」として本州内で運用されているが、函館直通の準備工事もなされている。
781
   北海道初の電車特急用車両。厳冬の北海道のために耐寒・耐雪装備を万全とした。07年10月ダイヤ改正で運用離脱。
783
北九州地区  九州の「ハイパーサルーン」。2000年3月改正で運用範囲が大幅に変更され、長崎特急「かもめ」の一部、佐世保特急「みどり」と「ハウステンボス」全列車、日豊本線の「にちりん」の一部に充当されている。
785
道南地区  北海道初のVVVFインバータ車両。130km/h運転を実施、「スーパーホワイトアロー」、新千歳空港まで直通する快速「エアポート」として運用されていたが、789系転属に伴い「すずらん」運用に。
787
九州地区  鹿児島本線「つばめ」として登場。近郊系811系と同じシステムを持つ。「つばめレディ」の乗務、ビュッフェの設置、奇抜なデザインなど人気は非常に高かったが、九州新幹線の一部開業に伴う輸送力調整のためにビュッフェの廃止・座席化を実施。
 九州新幹線開通後は他線区に移籍。
789
道央地区  東北新幹線八戸開業と同時に八戸−函館間で運行をはじめたJR北海道所有の特急電車。JR北海道のこれまでの気動車特急列車に準じたデザイン。
 07年に増備され、スーパーカムイ・快速エアポートとして新千歳空港−札幌−旭川間に投入、781系を運用離脱させた。その後、ライラックにも投入。
883
九州地区  福岡地区と大分を結ぶ「ソニック」専用車両。VVVFインバータ制御で、制御式振り子も搭載、所要時分を大幅に短縮した。奇抜なデザインも根強い人気。2005年から「青ソニック」へのリニューアル工事が施工された。
885
九州地区  振り子機構を搭載したアルミ車両。長崎特急「かもめ」の半数以上の列車のほか、大分特急「ソニック」や通勤特急の「きらめき」の一部にも充当されている。真っ白な外観と丸い形状はヨーロッパの車両を思わせる。
8000
四国地区  JR四国唯一の電車特急車両。拡大を続ける高速道路網に対抗するため、制御振り子搭載、130km/h運転を実施、所要時分を気動車時代よりも劇的に短縮した。岡山・高松〜松山間の「しおかぜ」「いしづち」として運用。04年からリニューアル改造が施工された。
8600 四国地区  空気ばねによる車体傾斜装置を搭載。予讃線の電化区間のみを走る気動車特急を順次置き換える予定。