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2008年4月29日

●古座川紀行

先日、熊野の秘境の一つ、古座川に行ってきました。
これまで3回訪れたことがあるのですが、すべて仕事がらみ。ゆっくり訪れたことはなかったので、時間をかけて。

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行く途中に休憩がてら立ち寄った「恋人岬」。なぜ「ここからサンフランシスコまで●●キロ、ホノルルまで●●キロ」なんて看板があるのかは不明。

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天然記念物「一枚岩」。とにかくどでかいです。ここに写っているのは全体の1/10以下。前回は取材で訪れた際は雨で河原には下りることができず、今回はじめて河原から大きさを堪能しました。

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いきなり颯爽と鳥が現れたので追っかけ撮影。流し撮り風にはいきませんでした・・・。
ちなみに川の対岸には野生のサルが木登りを。イノシシも出るそうです。

ここの前の観光物産センターで鹿コロッケの定食を食す。思ったほどクセがなくあっさり。おすすめです。
週の半分くらいは知り合いがここで語り部やってるのですが、この日は「近所の用事で不在」とのこと。話を聞くと、熊野の奥深さを実感できること請け合いです。守り犬の伝説は必聴。
ちなみに、司馬遼太郎が生涯ひとつだけの「別荘」を古座川流域に設けたという話は司馬ファンには有名ですが、その理由もわかる気がします。
※ 施設のテラスにホラ貝が置いているのですが、吹くとどうなるかはお楽しみ。

このセンターを運営しているのは県内で2番目に設立された「有限責任事業組合(LLP)」。南近畿地区のモスバーガーで驚異的な売り上げを果たした「ゆずドリンク」を生産している農事組合法人も古座川の奥の奥、平井地区にあります。なぜ古座川町が合併しなかったかも含めて、このあたりを探ると田舎「地域の自立」に向けた挑戦を垣間見ることができるかと思います。

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前回は時間の関係で通り過ぎるだけだった「滝ノ拝」。

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奇岩の合間の水の透明度は抜群です。透き通った水に魚の姿を見ることもできます。

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切り立った岩の間を水が流れ落ちます。一枚岩も含め、なぜこのような形ができあがったのか不思議な感覚になりますです。

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割と近くまで行くことができます。轟音とともに流れ落ちる滝の向こうには鯉のぼり。
写ってはいませんが、画面右手には滝ノ拝をかかる橋を渡って滝の水しぶきが間近に迫る休憩ポイントあり。マイナスイオンに癒やされること間違いなしです。夏場に行くといいかもね。

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とはいいながら、新芽があちこちで芽吹き緑が鮮やか。夏もいいですが、この季節もいいかもですね。

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だいぶん下流に下りてくると虫喰岩。

古座川流域にはこのような奇岩が多数あります。また熊野信仰やこの造形から生まれたと見られる伝説も数多くあるそうです。

古座川町はとても広いので(平成の大合併前は県内で一番広い自治体だったやに記憶しています)、スポットをゆっくり巡ると1日ではとうてい無理ですが、古座川をゆっくり巡り、その謂われなどをうかがっていくと、熊野三山だけが熊野やないで、ってことがみえてきます。どうしても世界遺産の関係で本宮などに目が奪われがちですが、こちらも是非に。

2008年4月23日

●GAMEにはまる

Perfumeの「GAME」がヘビロー中。

テクノポップアイドルと名乗っているものの、楽曲自体の作り込み度合いが高く、単なるアイドル然としていないのが好感が持てるのです。疾走感があって、TM世代のおいらあたりが聞いても新鮮。ボーカルのエフェクトはライブで聞くとどうなるのか気になるくらいですが、サマーソニックにも出たらしいので実力も折り紙つきと言えるかもしれません。
もともと下積みが長くて苦労人でもあるので、どこぞの某アイドルグループのような軽薄なことはしない・・・でしょうね。

2008年4月20日

●和歌山(関西)が発展しないわけ?

昨日、昼は研修、その後深夜まで打ち合わせ。

正月に日経新聞だったかが、都道府県別の「潜在成長率」を発表したところ、和歌山県だけが唯一マイナス(笑)。
記事自体を正確に見たわけではないので、それを見ての論評はできる立場にあるわけではないのですが、県の政策系部局の方は、率を算出した根拠となった各種統計の集計期間に要因があるようなことをおっしゃっていたやに記憶しています。

昨日の研修・打ち合わせの講師は、全国を飛び回ってたくさんの行政や企業などの事業にコミットされているので全国の様々な情勢をご存じなんですね。
その「潜在成長率の低い県」は実は関西と四国が多いのですが、特に率の低い県に共通しているのは「ワークショップが成立しない」のだそうです。新しいことをしようとするとすぐに足を引っ張る勢力が出てくる、とか、人の意見を聞かない、とか、同じ地域課題があってもまとまらない、とか。

昨年、その方を招いて県内某市で研修をやったのですが、実際の事例を引用して、住民側が行政に対して感じている不満があるなら、数字などの具体的な根拠を示しながらちゃんと行政に納得してもらえるような戦略を立てて提案していけばいいんですよ、っていう話をされたにも関わらず、「数字などの具体的な根拠を示しながらちゃんと行政に納得してもらえるような戦略を立てて」が抜け落ちたまま、後日行政に文句だけを言いに行った人がいて、その市からクレームがきて難儀したのです。まさに「ワークショップが成立しない」。あぁ納得(苦笑)。

その方曰く「大阪や和歌山の経済は今後発展する余地が少ない」と。
つまり、「関西人はケチ」と一般によく言われることがその遠因でして、昔はそれでよかったものの、今はサービスの「付加価値」が大事な時代。せっかくいいものを作っても「関西では(付加価値をつけても)買い叩かれる」ために関西で新しい付加価値をつけた事業を展開するのがとてもしづらい環境にあるんだそうです。

要は、そのサービスに見合った対価は支払おう、という機運に欠けるっちゅうことじゃないかな、と。


よく和歌山では例に挙げられるのですが、和歌山と大阪で同じ内容の講演会を開催するとします。

大阪では無料で開催。和歌山では参加費2000円で開催。

和歌山県民はどちらに行くでしょうか?


多くは大阪なんです。往復2000円以上の交通費がかかるのに(笑)。
和歌山で聞いたほうが、和歌山の実情に応じた話も質問も聞くことができるんですけど・・・。
お金以上に損なんですよ。でも無料だから、ということでそちらに流れちゃうんですね。


そこで昨日の話に戻るのですが、和歌山では相当程度以上の付加価値の高いサービスを提供しないと、あるいはその意義を見せないと、対価を支払ってそのサービスを提供しようなんて機運を起こせない、っちゅうことなんです。サービスを与えられ続けてきた文化に慣れちゃって、サービスを提供するのに必要な費用のことなんてみえない。
行政が民間に事業を任せるときに事業費のみで管理費が認められないなんてケースはザラです。管理費がないとどうやって人を雇用すんねん!事業を回すねん!って話なのですが、行政から仕事をくれる!ってすぐに飛びついちゃうとそれが地域のデファクトスタンダードになっちゃう。だから事業がすぐに息切れして新しいことが長く続かない。

そういった地域を超えた課題、分野を超えた課題を見通すチカラをつけて、課題解決に向けた動きをつくっていかんとあかんよね、っていうのが昨日の趣旨でありました。


ちなみに、おいら自身は和歌山の一番の欠点はほかの県ならたいていある県域紙が皆無ということだと考えてます。

神戸でのシンポジウムでパネラーとしてご一緒させていただいた社会学の先生に言わせると「逆にここまで市域紙が残っている県は和歌山くらいですよ」なんですが(確かに、わかやま新報は別として、御坊に2紙、田辺に1紙、新宮に2紙残ってます)、県全体を見渡して継続して物事を追っかける県域紙がないんです。四大紙の支局の記者さんは頑張ってらっしゃいますが-先日、某新聞の記者に不快な思いをさせられたところですが-やっぱり2年3年で転勤するし

つまり、県域紙がないがために県全体の情勢を知る術がないわけですわ。だから、断片的な情報を元に判断せざるを得ない。ネットであーだこーだ勝手に誹謗中傷しても物事は先には進まない。

日経新聞は潜在成長率はマイナスだって書きましたが、策定委員を務めさせていただいている某市のマスタープラン策定会議で年配の委員さんが「和歌山っていろんな人材を輩出しているんですよね」と。そう、松下幸之助などの企業人、中上健次や有吉佐和子といった文化人(文化人は新宮が多いけど)なども多く輩出しているんです。統計だけで算出した潜在成長率は低くても、ポテンシャルは高いはず!

・・・と思いたい。思わせてくれる何かに会いたい。そう思う今日この頃です。

2008年4月16日

●おもちゃ屋さん、チャンスですよ。

予想はされていましたが、TJが正式に民事再生法の適用を申請。
で、今朝出勤時に乗ったのがおも電。無事運行しているのはわかりましたが(苦笑)。展示されているおもちゃもそのままでした。ガチャガチャの中身はTJとは別会社になっているとのことでしたが。

前にわか電の方に聞いた際は「運行には支障ない」とのことでしたが、問題は改造費用の未納があるっぽいのが発覚したこと。5年間の契約だったので、スポンサー料の最大4/5が未払いになってる可能性があります(ある程度まとまった金額があらかじめ支払われていればいいのですがー)。

負債総額が40億円と言うことは、未払い分がTJから支出されることはまずないでしょう。わか電の貸倒損失(?)か何かで経費計上される可能性が高そう。

なんだかんだ言っても、わか電の経営には「極端な」悪影響はなさそうですが、ピーク時には「日本でもトップクラスの売り上げに達する」と問屋に言わしめたというおも電のガチャガチャ。スポンサーになって商品を納入してもおつりは・・・くるかな?おもちゃ屋さん、いかがでしょう?(笑)

●そんなの知らないよ

某所で書いたものを一部修正の上転載。

後期高齢者医療制度が混乱中。保険証が手元に届かないとか、知らずに捨てちゃったとか、云々かんぬん。
メタボ健診もそうですが、得てしてこういう福祉系の制度はばたばたしたまま制度が始まっちゃうものです。

先日いつものクスリをもらいにいきましたが、19時以降は調剤料が一律40点上乗せされちゃうようになったのね。びっくり。初めて知った。ほかの単価が下がって従前と支払額がぴったり同額になっていたのが幸いだったのですが・・・。

で、今日テレビを見ていると、いつの間にやらフリーになっていた池上彰氏が「実は後期高齢者医療制度の実施って小泉内閣の時に決まっていたんですよ。つまり、あのときに小泉さんは改革には痛みを伴うとおっしゃっていましたが、その小泉さんを支持した国民の意思がこういう形で現れていると言えるんですね。」とコメントを。

池上氏のコメントも正論なんですよ。ただ、今の日本は「なんちゃって間接民主主義」状態。しかも内閣も大臣もころころ変わる。2代前の内閣が決めたことが実施されやんとしているなか、対応を迫られている現内閣も現大臣もたいへんだこりゃ。 ましてや制度の混乱ぶりは伝えられるけど、この制度は誰がどういう趣旨でどのようにして決めたのかっていう根本がほとんど伝えられていない。

改革には痛みを伴う、といった小泉を圧倒的支持率で総理大臣に迎え入れた、ひとつの結果がこの制度なんだ、ってほとんどの人は知らない。いまの内閣の責任だって思ってるはず。

そんな状態の日本で、政治に国民参加を、って言われても筋が通りっこない。投票という行動でしか政治に意志を表明できない一介の日本人の選挙に対する無力感はこういうところから起きるんだなー、って思ったのでありました。

したら、毎日新聞が今日の社説に書いてました。

去年の自民大敗北がなければもっと負担が重くなっていた(と思われる)とか。
そういえば郵政解散もバカバカしかったし(ほかの論点が全部飛んじゃった)、いろんな事がいわゆる「政争の具」に使われているようで、庶民の生活がかかっていることなのにこんな顛末。
結局いまの政治というものが如何に脆くてあっけないものかがどんどん露呈されつつあるような・・・。

2008年4月12日

●ついにきましたよ。

イズミヤスーパーセンター紀伊川辺店オープンのプレスリリースが出ました。

結構大がかりな店舗展開になりそうですね。泉南方面に流出していた紀ノ川筋の消費を和歌山で食い止める算段でしょうか。

プレスを見る限りバス路線もできるようで、。バスの運行形態がどうなるのかにもよりますが、紀泉台あたりへ路線を伸ばして、岩出北部方面から公共交通ではまず行けないほかの大型店舗との差別化を図るのは間違いないでしょう。
しかし、あのあたりはかつてジャスコオークワ、サティ、ダイエーハイパーマートが競って共倒れになった経緯があるだけに、どうなることやら。

2008年4月 6日

●ついに損失が・・・

出張から帰宅すると、3ヶ月に1回の投資信託のレポートが届いていました。


・・・一時は結構な運用益が出ていたものの、昨年の株安傾向を受けて、ついに運用益がマイナスに転落してしまいました(涙
日経平均は昨年度で27%下落といいますから、いくらリスクを分散させているとはいえ、吸収するには大きすぎる下がり方だったのですね。

いま某所ではおもちゃ電車のスポンサーになった某企業の不渡り?話で持ちきりで、その話を聞いていると「あー、先払いの人災難だなー」と他人事だったのですが、投信で損失を出している事を知ると「あー、日本経済にだまされたー」と思うのでありました。

これ以上急激に下がることはさすがにないでしょうから、しばらく主立った動きはせずに長い目で様子見すれば、また運用益が出てくるでしょう。そう思うしかありません(^^;;;;