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2007年1月23日

●切り捨てられる地方

とある山あいの集落の方に招かれて訪れてきました。

その町は、谷に沿って集落が点在していまして、集落ごとに小学校がある感じ。
ですから、過疎化が進んだ今では、小学校の児童数が激減して、すでに休校になったところ、あるいは遠くない将来に休校になる見込みのところ、といった話になっているようです。

確かに、今回お伺いしたところも、国道から分岐する県道を入っていくのですが、なにせ山あいを縫うように通っていますので、あちこちでクルマ1台分、ガードレールはなく「路肩注意」のポールが立っているだけ、というような狭い箇所を通り抜けていくわけです。でもその先には確かに民家が数十軒立っていまして、生活の営みはなされています。しかしその集落でいちばん小さい子どもはすでに小学生。その小学生が卒業したら小学校は休校になってしまうそうです。

小学校は小さな集落にとっては様々な拠点になりうるシンボリックな場所です。その場所の灯を消してはならない。でもこのご時世ですので、行政に頼ってばかりではいられない、なんとかしなければ、という危機感を持った住民の方が、その地元のいろんな資源をつかって何かできないか、模索を始められました。そういった方に向けて、話をしてほしい、というのが招かれた趣旨でして、一通りお話しをさせていただきました。

今後その集落の方がどのような方向性を出されるのかは今後の議論の行方を見守るしかないのですが、行政のスリム化、「市民主体」のまちづくり、といった世間の潮流は、小さな山村の集落にとってはとにかく厳しいモノがある。

地元の方とお話しするなかでそう実感せざるを得ませんでした。いろいろ考えさせられました。